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床下暖房のメリット・デメリット。床暖房との違いや仕組みを解説

家選びネット公式 (ie-erabi.net) 2021-04-29
間取り・設備


床下暖房について、床暖房との違いやメリット・デメリットをご存知でしょうか。「北海道などの寒さが厳しい地域でも効果があるのか」「DIYで後付けできるのか」など気になる方もいるかもしれません。今回は、床下暖房システムの仕組みや設置費用に加え、床下暖房を設ける際のポイントなどを解説します。


床下暖房の仕組み。床暖房との違いは?


床下暖房とは、エアコンで床下を温める暖房システム

床下暖房は、床下の空間にエアコンなどを設置して蓄熱し、室内に暖かい空気を送り込む仕組みの暖房システムです。床下エアコンとも呼ばれています。床下全体を暖めるため、基本的に全館暖房となるのが特徴です。


床暖房とは、床そのものを暖める暖房システム

床下暖房と似たような名前の暖房システムに「床暖房」があります。床暖房は床面そのものを暖める仕組みの暖房システムです。床暖房の暖房方式は「温水式」と「電気ヒーター式」があり、それぞれ暖まり方に違いがあります。床下暖房と同じく足元から暖まりますが、床面が高温になりやすいと言われています。


関連記事:床暖房の電気代・ガス代は高い?費用やメリット・デメリットを解説


床下暖房の設置費用


床下暖房では、エアコンや放熱機などの暖房器具を使用します。暖房器具の価格によって設置費用に違いがありますが、工事費用を含め安ければ5万円、性能の良い暖房器具を選ぶと25万円程度かかるでしょう。さらに、必要に応じて二重床や基礎断熱工事を行う場合は10数万円程度、床部分の吹き出し口であるガラリの設置に5万円程度必要となるケースが多いようです。


床下暖房のメリット


《メリット1》設置費用が安い

床下暖房は、床暖房に比べて設置費用が安く済みます。例えば15帖のリビングを想定した場合、床暖房だと100万円程度のコストがかかりますが、床下暖房なら半額以下で済むのが一般的です。


《メリット2》暖房効率がよく、電気代を節約できる

暖房効率がよく部屋が均一に暖るのも、床下暖房のメリットです。通常、暖かい空気は上部に溜まりやすいため、エアコンを壁掛けで使用した場合は、足元まで暖めるのに時間がかかります。しかし、床下暖房なら、床下から部屋全体を均一に暖められるので、結果として電気代の節約も期待できるでしょう。


《メリット3》床が高温にならないため、床材の選択肢が多い

床下暖房は、床を直接暖めるわけではないため、床暖房ほど床の温度が高温になりません。そのため、専用の床材ではなく一般的な床材を使用することができます。専用の床材が必要な床暖房に比べると、多くの選択肢の中から好みの床材を選べるのではないでしょうか。


《メリット4》掃除やメンテナンスが楽

床下暖房は、通常の壁掛けエアコンと同程度の手入れでよいため、掃除やメンテナンスが楽です。もし、故障した場合でも電気屋に依頼すれば修理してもらえるため、施工会社への修理依頼が必要な床暖房に比べると、扱いやすいのでしょう。


床下暖房のデメリット


《デメリット1》点検口や吹き出し口を設ける必要がある

床下暖房を設けるには、メンテナンスをする際に必要な点検口に加え、暖かい空気の吹き出し口であるガラリを、廊下など床面の必要な場所に作る必要があります。どこに設ければ効率的に居住空間を暖めることができるのか、設計時に相談できるとよいでしょう。


《デメリット2》シロアリ対策が必要

床下暖房のある家づくりでは、基礎の立ち上がりに断熱材を施工する「基礎断熱工法」であることが前提とされています。この基礎断熱工法は、シロアリの被害を受けやすいと言われており、シロアリ対策をしておく必要があります。防蟻剤入り断熱材を使うなど、シロアリ対策は色々あるため、早めに検討しておくとよいでしょう。


《デメリット3》立ち上げや暖まるまでに時間がかかる

床下暖房は暖まるまでに時間がかかります。安定した蓄熱効果が感じられるようになるには、6時間ほど必要でしょう。また、床下暖房は連続運転するのが通常ですが、仮に長期間使わないとなれば、再度立ち上げるのに1時間以上かかってしまいます。


床下暖房を設ける際のポイント


床下設置に適したエアコンを選ぼう

エアコンには、壁掛け型と床置き型があります。床下暖房に設置するエアコンは、床置き型の方が、温度設定やメンテナンスがしやすくおすすめです。理由として「下部から温風が出て、上部の温度センサーに触れるため、誤作動がおきにくいこと」「掃除しやすい設計になっていること」などが挙げられます。


高気密・高断熱の家にしよう

床下暖房を設けるなら、高気密・高断熱の家にすることが大切です。いくら機能性のある暖房器具を使っても、気密性や断熱性のない家だと、その効果を十分感じることができません。家づくりの際には、床下暖房を設けたい意思を早めに施工会社へ伝えておくとよいでしょう。


新築やリフォームで後付けする場合は、実績のある施工会社に依頼


新築の家やリフォーム時に、床下暖房を後付けしたいと考えている人もいるのではないでしょうか。DIYで床下にエアコンを取り付けたいという方もいるかもしれません。しかし、後付けをする際には、断熱の状態などプロの目で確認しなければならないポイントが多数あります。床下暖房の設置で失敗しないためにも、実績のある施工会社に相談へ行くのがおすすめです。


床下暖房を設置する際は、暖房器具だけでなく住宅構造にも目を向けることも大切


今回は床下暖房について、仕組みや床暖房との違い、メリット・デメリットなどを解説しました。床下暖房は、エアコンなどの暖房器具を使って床下を暖める仕組みで、やわらかい暖かさを感じることができる暖房システムです。


床下暖房のデメリットとして、立ち上がりや蓄熱に時間がかかることや、シロアリ対策が必要なことが挙げられます。設置費用などのコスト面では、床暖房に比べて安く済むためそれぞれのメリット・デメリットを比較して検討するとよいかもしれません。最近では、床下暖房を手掛けている建築家に依頼することも可能のようなので、いろいろ調べてみるとよいかもしれません。床下暖房のある住まいで、快適な暮らしを実現できるとよいですね。

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